友人が2025年のフジ株主総会で、動物福祉への取り組みについて質問し、回答をいただくことができました。
目次
2025フジ株主総会での質問の要旨、回答の要旨
- 過去に卵の納入先であった養鶏場において、ケージ飼育の問題だけでなく、病気の鶏の放置や暴力行為といった重大なコンプライアンス違反を目撃してきた経験を述べた上で、昨年の株主総会で「アニマルウェルフェアは企業の社会的責任として向き合う」との社長発言があったが、その後に具体的な改善や平飼い卵の導入などの進展があったのか?また、さらに、フジが掲げるサステナビリティ基本方針にアニマルウェルフェアが含まれているのか?
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アニマルウェルフェアは重要な社会課題であり、海洋資源問題などと同様に企業が向き合うべきテーマだと認識していると述べた一方で、具体的な施策は進んでいないのが現実だと認めました。
ただし、取引先との面談の際に畜産分野の取り組み状況を確認するなど、個人として意識的に働きかけていると説明し、今後も課題として捉え続けたい。
考察
今回の回答は、問題意識の表明に終始し、「何を・いつ・どの程度」改善するのかについては一切示されませんでした。昨年は「企業の社会的責任」と位置づけていたにもかかわらず、1年を経ても実務レベルでの進展が確認できない点から、アニマルウェルフェアが経営課題として十分に内部化されていないことが浮き彫りになっています。特に深刻なのは、質問者が指摘した内容が「飼育環境」だけでなく、「病気個体の放置」「暴力行為」といった明確なコンプライアンス違反であるにもかかわらず、その点に対する言及や是正方針が示されなかったことです。結果として、社長個人の意識や姿勢に話題がすり替わり、企業としての責任や体制の問題には踏み込まれないまま終わっています。
次の論点
今後の対話では、抽象的な姿勢表明に終始させず、
- 調達卵のうち、平飼い・ケージフリー卵の比率を把握しているのか
- サステナビリティ基本方針に、アニマルウェルフェアを正式に明記する予定があるのか
- 問題が指摘された養鶏場に対して、監査・是正・取引見直しを行ったのか
- サプライヤーに対する行動規範や監査項目に動物福祉が含まれているのか
といった点を問い、社長の「認識」ではなく経営判断としての対応を引き出すことが重要になります。

