2022年の日本ハム株主総会では、妊娠ストール廃止目標と動物福祉への対応を質問した人がいます。
目次
2022年 日本ハム株主総会での質問の要旨、回答の要旨(上記ブログより)
- 妊娠ストールの廃止目標と、アニマルウェルフェアへの具体的な取り組み状況について
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社内で内部調査を行った結果、関係した従業員を特定し、過去に不適切な事案があったことを確認しました。該当する従業員には注意・指導を行い、あわせて他の26農場すべてについても調査を実施しました。
これらの経緯を踏まえ、2020年11月に公式サイト上で事実関係を公表し、アニマルウェルフェアの方針を見直しました。そのうえで、2030年までに全農場で妊娠ストールを撤廃することを決定しています。
単に方針を掲げるだけでなく、途中経過であっても、実行し、結果を出していきたいと考えています。
補足:内部告発
考察
日本ハムの対応は、他社と比較しても踏み込み度が高い事例といえます。単に「問題を認識している」と述べるにとどまらず、社内調査の実施、事実認定、公式サイトでの公表、さらに「2030年までの妊娠ストール全廃」という明確な期限設定まで示しています。
多くの企業が「検討中」「段階的に進める」といった曖昧な表現にとどまる中で、期限付き目標を明言した点は重要です。これは、アニマルウェルフェアを単なるイメージ戦略ではなく、経営の実行課題として受け止めていることを示しています。
一方で、評価すべき点があるからこそ、今後の焦点は「進捗管理」に移ります。2030年という期限が設定された以上、実際にどの程度進んでいるのか、途中目標や達成状況の開示が伴わなければ、掲げた方針の実効性は判断できません。
今後の論点
今後、確認すべき重要なポイントは次のとおりです。
- 妊娠ストール撤廃の年次進捗が公開されているか
- 例外運用や暫定措置の有無
- 監査体制や社外検証の仕組みがあるか
- 他の家畜種(鶏・牛など)にも同様の基準が適用されるか
「期限を決めた」という事実を、期限を守ったという実績に変えられるかどうかが、日本ハムの企業評価を左右することになります。

