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あじかん株主総会2023|動物福祉に関する質問と回答

友人が2023年のあじかん株主総会で、動物福祉への取り組みについて質問し、回答をいただくことができました。

目次

あじかん株主総会と動物福祉。質問の要旨、回答の要旨

OECDが、企業に対して家畜福祉に配慮した経営を求めるガイドラインを公表しています。私は以前、卵の養鶏場で働いていましたが、そこで行われていたケージ飼育は、鶏が羽を広げることもできず、巣も砂浴び場も止まり木もない、非常に過酷な環境でした。

こうした飼育方法は、すでに国際的には見直しが進んでおり、世界では約2,500社がケージ卵の調達をやめる方針を打ち出しています。日本国内でも、ケージフリーに切り替える企業が出てきています。

そこでお尋ねしますが、御社では調達している卵をケージフリーに切り替える取り組みは行っているのでしょうか。まだであれば、今後その予定があるのか、教えてください。

海外では、ヨーロッパ諸国やアメリカの一部の州を中心に、ケージフリーの義務化や流通規制が進んでいる状況です。一方で、日本国内では、市販されている卵については一定の規制があるものの、加工用の卵については法規制がなく、結果として現在流通している卵の9割以上がケージ卵となっています。そのため、現時点ではケージフリー卵の安定的な原料確保が難しいのが実情です。

ただし、海外の小売業者や外食企業から、日本国内であってもケージフリー卵を原料とした加工食品の製造を求める要請は来ています。そうした状況を受けて、社内でも約2年前から研究を進めており、将来的にはケージフリー卵を使った製品づくりに取り組んでいきたいと考えています。ただ、現時点では、具体的にお約束できる段階にはありません。

考察

このやり取りから明確なのは、あじかんの対応は国内の制度や消費者意識よりも、海外市場の要請によって動かされているという点です。国内では法規制も市場圧力も弱いため、企業が自発的にケージフリーへ移行するインセンティブが乏しい一方、海外では規制と取引要件によって無視できない経営課題となっています。

企業が「研究をしている」と答えつつも、期限や達成目標に触れなかったのは、国内調達体制が未整備であることに加え、コスト上昇や供給リスクを公式の場で明言できない事情があると考えられます。この回答は消極的に見える一方で、裏を返せば、海外市場の要請がさらに強まれば、同社の方針が一気に転換する可能性も示唆しています。

今後の論点

今後の株主総会や企業との対話では、「研究している」という段階的表現にとどまらせず、

  • いつまでに、どの市場で、どの割合をケージフリーにするのか
  • 原料不足に対して、長期契約や価格調整などの調達戦略をどう設計しているのか
  • 海外で培った対応を、日本市場にどのように反映させるのか

といった点を具体的に問い、数値目標とスケジュールを引き出すことが、実質的な前進につながるポイントになるでしょう。

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